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カテゴリ:北の建築家たち Vol.64( 13 )
「北の建築家たち Vol64」 目次
支部長就任挨拶
2008年北海道支部総会・セミナー・意見交換会報告
第4回環境部会セミナー「体と心にやさしい光のデザイン」
第5回環境部会セミナー「微小球状太陽電池」
北のジュニア・オープンデスク
「家具と空間の彫刻家~フィン・ユールの椅子と建築」
Pocket Gallery:石塚和彦 
Pocket Gallery:佐藤潤平
Pocket Gallery:中山眞琴
Pocket Gallery:二本柳慶一
賛助会のペ-ジ:高砂熱学工業株式会社 札幌支店
編集後記
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 13:00 | 北の建築家たち Vol.64
巻頭 Vol.64
支部長就任挨拶
日本建築家協会北海道支部 支部長 豊嶋 守

b0117713_11511676.jpg 6月より支部長に就任して早や3ヶ月が過ぎました。JIAも出江寛会長の新しい活動方針と共に新しい改革が一歩ずつ進められています。専務理事の選定については、紆余曲折の結果7月18日の臨時理事会に於いて森田嘉久さんが次期専務理事に選任されました。新専務理事のこれからのご活躍を心から祈ると共に、改革への新しい視点と行動力が期待されます。

 本部の新しい改革として、まず交通費の削減を目指し、TV会議システムの導入が決定されました。当初は北海道支部のある札幌時計台文化会館では、ビルの構造上光ファイバー回線工事への改良が非常に困難な状況であり、移転も考慮しましたが、ビル側の献身的なご協力の結果現在工事が進行中であり、9月上旬には実現可能となりました。今後は理事会・各委員会等の活発な会議に運用されていきます。私も先日8月26日の理事会で近畿支部・九州支部・本部との3ヵ処でのTV会議を体験しましたが、想像以上にスムーズに会議運営も進行し、臨場感なしでの会議は心理的に成立不可能ではないかとの一抹の不安が消えました。導入に際しては、本部から一体型スピーカーマイクとWEBカメラが支給され、支部のパソコンに接続して稼動する事となります。

 また出江会長のマニフェストの重要項目がありました確認申請時に設計契約書の添付を義務付けして、設計を専業にする建築家だけでなく、設計施工に属する兼業の設計者も同じ建築家として設計料を受領できる様に他の設計者団体や施工者団体と共に法制化を目指し、設計料のサービス化を無くするシステムの構築です。これにつきましては、設計業務環境改善委員会が発足し活発な活動が開始されました。北海道支部からは圓山前支部長が支部委員長としてご活躍されており、今後各地域ごとに建築関係団体五会、並びに諸官庁との折衝が具体化されて実現化へ一歩一歩進んでいる状況です。

 その他、資格制度オープン化の問題、UIA東京大会開催準備等、数々の諸問題がありますが、何と言っても会費改訂が最大の問題です。
 北海道支部としては、本年度は皆様の努力と協力の結果、支部20周年記念事業の建築家展が大好評で成功裡に終了し、当初予定していた事業費の積立金を使わずに事業を終える事が出来ました。その積立金を支部活動に充当する事で、本年度は何とか支部財政が厳しい中にあっても、各委員会活動をギリギリの形で一年を乗り切る方針で会費値上げを避ける事が出来ました。しかし、次期からは本部からの支部運営費+格差調整費の確定金額の決定後の検討になりますが、支部として意義のある活発な活動を展開するには、活動費を会費とは別枠でご協力頂く方法が濃厚になってきました。全国の他の支部では、以前より北海道支部とは異なり各県単位で地域会の存在があります。支部とはやや独立した形で活動が展開され、地域会としての活動費を其々の地域で独自に定めて費用の協力を会員にお願いしています。北海道支部としては9月中にもこの大きな問題の解決策を会員皆様と共に検討し、決定をしなければなりません。

 次に支部としての新しい展望を少し書かせて頂きます。7月に函館そして旭川を訪問し、会員の皆様から現在の状況と希望・不満などの貴重な意見を沢山頂きました。意見の共通点としては、事業の殆んどが札幌主体で行われ、講演会・講習会・展示会等の情報が地方へ伝わってこない不満と、JIAに入っている意義が見えてこない不安の2点が意見の大半でした。若い有能な建築家にJIAを紹介するにもそれらの充実が必要であるとの事でした。早急な解決策として札幌での講演会・講習会・見学会等はビデオカメラで撮影し、DVDライターでDVD化をして各地域へ送付する事としました。先日機械の導入も終わり9月からは殆んどの情報をお伝えする事が可能となりました。

 もう1点の意義はタイムリーなJIA本部及び支部の活動内容と建築に関する豊かな情報提供が大切であると思います。特に今年は11月28日に改正される新しい建築士制度については、支部内部で充分その内容を詳細に把握し、担当の委員会を決めて勉強会を開きながら、諸官庁と連結して正確な情報を伝える必要があります。

 また7月8日の正副委員会議では、新たに建築技術デザイン委員会を発足させ、初代委員長を小室雅伸さんにお願いし、8月4日には第1回として「コロンブス工法」施工現場見学会が開催されました。建築のデザインと技術の研鑚にこの委員会に期待と夢が膨らみます。
 建築設計及び監理、業務契約上等の法的な紛争も身近で頻繁に起こってきています。これらについても数名の弁護士さんにお願いをして近日中に勉強会を企画し、契約書の内容、時期、支払い条件を含めた専門的な意見を積極的に取り入れたいと思っております。
 会員相互の交流も大切な情報の1つです。支部には長い年月に渡って建築を真贄に造りつづけてこられた諸先輩の方々が沢山おられます。月に2回ほど会員が集い建築論に限らず、人生論や夢も含めたお話をゆっくり語って頂く会も年内にはスタートしたいと考えております。

 最後になりますが、10月16日からは建築大会2008東北が「風土・建築・まち」と題して仙台で開催されます。支部と致しましてもすぐ隣りの支部での大会ですので、皆様多数の参加を宜しくお願い致します。
 皆様、今後共JIAの積極的な活動にご協力の程宜しくお願い致します。
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 12:00 | 北の建築家たち Vol.64
2008年北海道支部総会・セミナー・意見交換会報告
2008年北海道支部総会・セミナー・意見交換会報告
佐藤潤平

日時:2008年4月18日
場所:全日空ホテル

支部総会 15:00~16:30
会員数209名・出席者数63名・委任状63名・計126名の議決により1~7号議案が可決されました。今年度から本部決算の厳格化に伴い支部総会が1ヶ月早まったため関係者の負担が大きかったのですが、各位の協力により無事総会を終了することができました。

記念講演会 16:30~18:00  正会員40名  賛助会56名
JIA次期会長 出江寛氏により「これからのJIA」のお話をして頂きました。特に「確認申請受付時の設計契約書添付の案」は具体的で参加者に希望を与える内容になっていて、今までとは異なる本部運営の予感がありました。

意見交換会 18:00~
北海道の滝田局長、賛助会 桑澤会長からの挨拶がありました。社会情勢や近美展についての意見交換が行われ、次年度への課題なども話し合われたと推察されます。受賞者の発表・表彰がおこなわれ花を添えていました。又、「JIA建築家大会2008東北」の公報のために東北支部より渡辺宏副支部長が参加し挨拶をしました。
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 11:00 | 北の建築家たち Vol.64
環境部会 第4回セミナー
体と心にやさしい光のデザイン
環境部会 世話人副代表 照井康穂

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多くのエネルギーを消費する照明。しかし私たちの生活はもはや照明なしではなりたたなくなっています。一方、都市に一晩中溢れるあかりは私たちの心と体に予想以上に大きな影響を与えることがわかってきました。

2008年6月12日、大光電気(株)ショールーム「DAIKO Lighting CORE」3Fにて、大光電気(株)行方瑞木氏を講師に迎え、生体リズムと「あかり」の関係を見直し「人間にとって本当に暮らしやすい照明とは何か」をテーマに、セミナーを開催いたしました。
農業の分野では、光の強さや、色を制御し、作物の成長をコントロールすることは既に一般的に実用化されています。生物であるヒトの生体にも光が大きく影響しているとのことです。

最初に、生体リズムと光の関係:
生物には、睡眠覚醒や体温の変化など、約24時間周期で営まれる生体リズムがあり、このリズムが、朝スムーズに目覚め、夜ぐっすり眠るという「Quality Of Life」の根幹をなすもので、人間の体内時計は昼夜の明暗サイクルがなく、時刻の手がかりがないところでは25時間になることが知られており、この時計を毎日リセットし24時間の地球のリズムに同調させるには、朝の白色高照度光を浴びることが最も効果的とのことです。

次に、光と脳の関係:
光の刺激は目→脳→視床下部と到達し、視床下部の脳下垂体にある松果体が、周囲の光の変化をホルモンの分泌で体に伝え、1日の生体リズムや季節のリズムを整え、体内で光時計の役割を果たしている。生物は1日の変化や季節の移り変わりを光によって感知し、睡眠覚醒リズムなどの生体リズムをコントロールしています。

光治療:
生体リズムの乱れを正常に戻す方法として光による治療が注目されており、リズムのメリハリを失って体温の上昇や覚醒レベルが落ち、不眠や気怠さに悩む患者さんに光を「投薬」し正常なリズムに戻るよう整える治療です。基本的には午前中の太陽の光に多い青の波長を含んだ人工光を所定の時間浴びるというもので、時差ボケや不眠等の症状の改善に効果を上げています。また、高齢者には体内時計の調整よりも、中間の覚醒維持をより強力にサポートすることによって生体リズム機能の弱体化を補うために高照度光治療を使用する方法が知られているとのことです。

工学から生物学等にわたる多岐的な視点からの総合的なお話を、具体的でわかりやすくお聞かせいただきました。
ご案内がセミナー当日間近になってしまったのが残念でしたので、このセミナーのまたの機会をつくれればと考えています。
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 10:00 | 北の建築家たち Vol.64
環境部会 第5回セミナー
「微小球状太陽電池」
環境部会 世話人代表 山本亜耕

日時:2008年6月2日
講師:京セミ㈱代表取締役中田杖祐氏
場所:画工房5FKB(ケニーバレル)

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2008年6月20日、画工房5FKB(ケニーバレル)にて京セミ㈱代表取締役中田杖祐氏ならびに同社企画管理本部デザイン室長、布川俊次氏による公演会を開催いたしました。クリーンエネルギーとしての太陽光発電は先進国を中心に積極的な研究開発が行なわれ、かつては日本が世界を一歩リードした時代もありました。しかし印象的にはポジティブなイメージの強い太陽光発電も実状は、発電効率の悪さ、生産時の高毒性廃棄物、太陽との指向角度による発電の不安定さ等さまざまな問題を抱えています。中田社長はこの難問に正面から取り組み完全な球状の太陽電池(商品名:スフィーラー)を開発。これ等の問題を高いレベルで解決しています。公演第一部は布川氏がマイクを握り、坂倉建築研究所時代の作品と環境に関する自説をもとに札幌で担当した五番館西部や中田社長との出会いを述べられました。

公演第二部は中田氏がスライドをもとにスフィーラーの特徴や独創的な製法を紹介し(廃坑の縦穴の内部に融解したシリコンを滴下し一瞬の無重力状態の中で球状固定化する方法を確立等々)従来の平面型太陽電池では解決の難しかった難題を独創的なコンセプトで克服してきた経緯を発表されました。終始穏やかに語られる京都弁の語り口のせいか日々過酷な技術競争の中で戦う経営者の印象を受けません。しかし中田氏の口から出るアイディアの数々は我々を驚かせるものばかり、音声情報を光に変換し送りたい方向にのみ送る。同時に光はエネルギーでもあるわけだから、その情報を受信する人のもつ電話には電池が要らない。こうすれば盗聴もされず充電も必要ない。 球状太陽電池を窓のガラス面に貼り付けることで、景色を眺めながら発電する窓を作る。 太陽電池で発電をしながらその電力で水を電気分解し水素を取り出す。水素は化石エネルギーに比べてはるかに多くのエネルギーを供給できるのだからもはや原油に依存する必要がない。等々静かながら目を輝かせて語る中田氏のお話にしばし時を忘れました。

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終了後の質問もたくさんの手が上がりひとつひとつに丁寧に答える中田氏、会場全員大満足の後は名刺交換会をかねて懇親会。KBスタッフやJIA会員協力の下、料理とお酒が運ばれ和やかに歓談の時を過ごしました。参加者もJIA会員の他、事務所協会、建築士会、インテリアプランナー協会、新建といった市内の建築関連団体から申し込みをいただき、昨年から進めてきた他団体との交流の成果を実感する結果となりました。これ等の方々からも概ね好意的な評価をいただき環境部会スタッフ一同ホッと安堵した次第です。
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 09:00 | 北の建築家たち Vol.64
「家具と空間の彫刻家~フィン・ユールの椅子と建築」
「家具と空間の彫刻家~フィン・ユールの椅子と建築」
眞壁喜男

北海道立釧路芸術館で7月21日迄、一ヶ月間開催された「建築家の椅子展-織田コレクション-」は延べ約2000人という入場者を数え終了した。東海大学の織田憲嗣教授が私財を投じ研究と後世へ引継ぐ文化として収集した貴重なコレクション25点をお借りして開催した椅子展にはヤコブセンを始め、サーリネン親子、スカルパ、ノイトラ、アスプルンドなど釧路にはおそらく初めて置かれた椅子が並び圧巻であった。

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椅子展設営                              椅子展会場

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椅子展会場                              織田憲嗣教授による会場でのギャラリートーク

期間中、基調講演として織田先生を講師に迎え「家具と空間の彫刻家~フィン・ユールの椅子と建築」が開催された。フィン・ユール氏と親交のあった織田先生の講演はフィン・ユール氏との出会いから始まりその人柄、世に家具を生み出して行った当時では異例のスタンス、その美しさなどフィン・ユール氏の自邸と、そこに有る数々の椅子や家具を中心に多くのスライドを使い説明していただいた。フィン・ユール氏が亡くなる2年程前にコペンハーゲンのパーティーで再会し途中で会場を後にコートを羽織りながら帰路に付くフィン・ユールの後姿を懐かしむ織田先生に決して平坦ではなかったフィン・ユールの生涯と椅子への強い思いを感じ盛況のうちに終演した。

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オープニングスピーチ                          スライドショースタート

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講師:織田憲嗣教授                         スライド:フィン・ユール

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スライド:フィン・ユール自邸                       スライド:フィン・ユール自邸

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スライド:フィン・ユール自邸                       講演会場

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                    スライド:Farvel FINN JUHL
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 08:00 | 北の建築家たち Vol.64
北のジュニア・オープンデスク
北のジュニア・オープンデスク                 
教育委員会委員長 十河 昌司

今年で15回目を迎える『北のジュニア・オープンデスク』・・・歴史を感じる。
因みに、私がJIAに入会させて頂いてから12年目となる。いま、改めて振り返ってみると、光陰矢の如しである。
北のジュニア・オープンデスクは北海道支部独自の事業で、工業高校の生徒を対象に、設計事務所で図面や模型製作、現場監理等の実務を体験してもらい建築の楽しさ、創ることの楽しさを知ってもらおうというのが目的の一つであるが、マクロ的に言えば、将来の建築家の卵の育成を目的とした事業である。 今年は札幌工業高校3名、帯広工業高校2名の計5名が夏期休暇を利用し、支部会員の事務所で1~2週間建築修行した。参加者それぞれが建築修行を終え、去る8月8日、交歓会と建物見学が、久米設計さんのご協力により日本生命札幌ビルで行われた。交歓会参加生徒は札幌工業3名、帯広工業2名。その他、會田先生(札幌工業)鳥谷部氏、豊嶋支部長、金山氏、豊山氏、久保氏、十河が参加。日生ビル3階会議室に模型と設計図・施工図等を持込み、当正会員の鳥谷部氏から興味深い設計コンセプトの説明をして頂いた後、建物内外を視察。生徒達をはじめ当会員も皆楽しげに視察をしていたのが印象的であった。
会議室に戻り、建物に関する設計秘話や現在工事中の商業ゾーンと地下歩行空間に纏わる設計秘話等を交え質疑回答を行いながら、モックアップや模型・図面等を改めて眺めていた。一段落した後、修行内容を発表し意見交換を行った。
修行内容としては、現場見学や模型製作、デザインコンクールの指導が主で、図面の見方、線の意味、視点を変えて建築を見る事、模型の作り方など、学校では習わない事を教えてもらい非常に勉強になったことを生徒達は発表している。 その他の意見としては、CADを使い図面を描く勉強もしてみたかったとか、もう少し修行期間があれば良かったなどの積極的な意見もあり、今年も実り多き『北のジュニア・オープンデスク』であったことが垣間見られた。
意見交換が終わり、豊嶋支部長より参加生徒ひとり一人に『修了証』が手渡され、生徒諸君は心持ち少々の緊張感と安堵感を覗かせていた様に思えた。そして最後に、鳥谷部氏より講評を頂き無事に交歓会を終了した。
参加生徒の皆様方、交歓会参加の会員様方 大変お疲れ様でした。そして私は安堵。

皆様のご理解とご協力により本年も北のジュニア・オープンデスクと交歓会は無事に終了することが出来たのであるが、ここ数年気掛かりなのが参加生徒の減少。少子化によるものなのか、建築は社会経済に左右される為将来に不安があるのか、それとも建築の魅力が無くなったのかは皆無である。また、各工業高校の担当教員が数年で異動転勤となるケースがあり、オープンデスクについてのご理解をあまり得ていないのも要因の一つと考えられる。この件は以前より豊山氏が非常にご苦労されていた部分でもあり、昨今においても難儀しており克服しなければいけない課題となっている現状はあるが、来年度以降も札幌工業の會田先生とJIAが連携を組み、当支部からも再度学校への連絡をはじめ、北海道高等学校建築教育研究協議会や北海道教育委員会に改めてPRを行い、今後も建築界を盛り立てていかなくてはいけないので、各機関に働きかけをして行きたいと思う。

末筆になってしまいましたが、例年の如く『北ジュニア・オープンデスク』が良い結果で終了となりました事は、引き受けて頂きました事務所及び会員の方々のご尽力とご指導の賜であると感じており、この場をお借り致しまして感謝申しあげます。
ありがとうございました。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

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by hokkaido-jia | 2008-09-01 08:00 | 北の建築家たち Vol.64
Pocket Gallery Vol.64
「柏林台の家」
石塚和彦(石塚和彦アトリエ一級建築士事務所)
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 07:00 | 北の建築家たち Vol.64
Pocket Gallery Vol.64
「外断熱改修のすすめ」
佐藤潤平(一級建築士事務所 ㈱アイテック )

■ サブプライムローン破綻・原油高・北京オリンピック後の中国経済等、今までの成長というシナリオから見れば不安要素の多い経済情勢にあります。しかし、「地球規模の環境問題」から見ればこれ等のマイナス要素は全て良い材料といえます。建築業界でも「改修市場」が最も生き残れる市場のようです。

■ 外断熱性能の優位性は、建築家では知らぬ人がいないほどになっています。一般市民にもかなり浸透して来ており、説明しやすい環境となってきました。  

■ 外断熱改修を手掛けるメリット
・環境問題や社会資産、ストック等、幅広い視野で建築を考えることができ、時代性と乖離していないことが強味となります。
・自分の積み上げて来た技術のノウハウを充分に発揮できる事。逆に見ると技術や知識が無ければ参入できない分野といえます。

b0117713_17494552.jpg・何よりも良いことは意匠設計ができ、イメージを刷新できる可能性が高い事。全体のボリュームを変えないで、限定された中でのデザイン勝負となるため、意匠と技術の総合力が求められます。
・新築に比べ、現状性能を上回ればクライアントは満足するし、工事項目の優先順位をつけることで、資金不足による事業計画の破綻が無くなりストレスを回避できます。
・資金計画まで踏み込めば設計業務の範囲にとどまらず、コンサルタント業務まで業務拡張ができ、業体を変える事ができます。

これ等の特性を把握した上で、どんどん外断熱改修を推進して欲しいと考えます。「改修」と云えば「外断熱」を意味するようになれば、CO2削減に役立てるようになるかもしれません。
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by hokkaido-jia | 2008-09-01 06:00 | 北の建築家たち Vol.64
Pocket Gallery Vol.64
「芒居」
中山 眞琴((株)ナカヤマ・アーキテクツ)

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 アメリカのピュリッツァー賞の受賞者、トーマス・フリードマンが、その著書[フラット化する世界]で「世界はフラットになった。」と語っています。確かに、ほとんどの情報が一本化され、ソフトも共通化されています。大約してコスト削減やスピード、利潤のためですが、このコスト性やスピード性は世界をグローバルなスタンダードにつくり変えていきます。大部分の情報は、数週間も経つと完全な形で我々の手に届きます。また逆に言うと、せっかく考えたアイディアやデザインも数週間後には違う国や場所でデフォルメされ実現されています。仕方がないことだとしても、アナログ世界で育った私にはどうも馴染めません。しかも、何かとんでもない方向に未来が作り変えられていくのではないかとも危惧しています。かつて日本中に襲いかかったセメント系サイディングは、今は沖縄から北海道の北の端まで蔓延しました。ウィルスのように増殖し地域性という美しい原種は、アメーバに侵され変質していきました。デザイナーや建築家でさえ使用したものでした。ローコストに抑えることに何の異議もありませんが、それがスピードというやはりコスト削減や防火のためだけに起因しているのです。その結果とんでもない街並みをつくってしまいました。サイディングがこの世に現れてから、30年以上も経っている現在もデザインを変えいまだ君臨しています。話は長くなりましたがサイディング一つとってもこのように日本全体が味気なく均一化されたのに、これが世界規模で色んなことが行われています。そして最終的にはどこの国も多国籍になり、やがて結果無国籍になっていくのでしょうか。ITの技術も反面、地域というアイデンティティーという力強さを無力化していくのかと思うと悲しくなってきます。
 今回の「芒居」という住宅は私の個人宅です。なぜ「芒」という字を使ったかというと、芒(すすき)という植物は和歌でもお花の世界でも素材としてすごく使用するのが難しいと知っていました。これだけ難しい素材を使用した場合、作者の技量が必要だと聞いていたからですが、「芒」自体私はすごく好きな植物だということもあるし、「素材化する」、「褪せる」、「錆びる」、「朽ちる」、という日本古来からの美学に前から憧れもありました。それらを表現するには3.2mm厚のコールテン鋼しかないと確信しました。実は、モルタル塗りの壁に比べ半分の重さで済むのです。絶対に木造にしたい、自邸では木造の限界を自分なりに見極めたいと思っていたので好都合でした。その枯れているものに、「芒」を結びつけ作品名にしました。
 私は日本人です。日本人にしかできないデザインは、存在するのではないかといつもそう思っています。日本人にしかできない美意識の中で構成されたデザインは絶対的にあると信じています。ただ、なぜ冒頭で長々と述べたかというとその日本人として美意識をもって設計している建築家が、あまりにも少ないということです。確かに一部の若いデザイナーは奇を衒うほうが世界的だし、雑誌にも載る確率が高いと思っている人がいるのでしょう。事実、最近の雑誌を眺めていても多くの作品はそのような傾向にありますが、しかし何か頭に残らないのです。「あっ、こんなすごいことやっている。」と、思った次の瞬間にはもう忘れているのです。何か形骸化されているのです。私の理念は、日本人の建築家であること。流行ものをするのではなくて、もっとベーシックなもの、建築は本来はそんなものでしょう。もっと気張ってなくていつ行っても精神が安らぐもの。それが建築本来の姿だと思います。それが、この歳になって初めてわかってきたような気がします。「変わりもの」はあっという間に何の刺激も与えなくなります。その時点で建築としての役割は終わってしまうのです。
 建築は、プログラムや理念のみでつくってしまうと、本当に大変なことになってしまいます。というのは、使うのは人間だからです。人間はもっともっとデリケートで、あらゆる環境に対応しなければなりません。雑誌に載った時はかっこいいのに、後から行ってみると散々な状況になっていたりします。中には賞をとっていた有名な住宅なんかでも暑かったり寒かったりで、もう売家になっていたりで、建築家の一人としてこれでいいのだろうか思ってみたりします。
 「芒居」は、住みやすく使いやすく日本人としての何かの表現ができないか、ということでスタートしましたが、木造ということもありかなり難航しました。眼下に広がる街並と、裏が山で真南なので、レイアウトはかなり時間がかかりました。北側にパブリックなものを集め、南側にプライベートな部分を集め、それを中央の吹抜で分節し階段でつないでいく。その微妙な差異とレベル差が対極を基本とする日本デザイン理念と妙にマッチしています。
 手作りの素材や、素材そのものを使用することも、何か日本的です。ある建築家が、「少し素材が多いのでは。」と指摘された時があるのですが、その質問はミニマムという理念の中から生まれているからであって、僕のこの「芒居」は表層的なシンプルやミニマムを目指していません。ここでは、民家であったり、骨董のもつ「何か新しい暖かさ」なのです。シャープであっても、鋭いことではなくて、何かやさしいものなのです。それらを使いながら削りとっていく空間こそが私の好きな空間作法です。利休も数十種類の材料を使っています。数字的な多さではなくバランスの問題なのです。それぞれがあまり出しゃばらないで、呼応する。それこそが日本の美意識なのです。西洋的でない伝統の日本美はそこにあるのです。
 今春、引越してから4ヶ月を過ぎようとしています。約500人の見学者が訪れています。1人で10回以上も来ている人もいます。その方々がおっしゃるには、建築って本来こうあるべきだよねって。頭でっかちの建築はもういらない。何か意図的すぎる建築は何か問題がある。人を幸せにする空間さえつくれば、建築家はいいのって。ちょっと頭が痛い話ですが、何か真髄をついている話でもあるような気がします。
 中村好文氏は、ある住宅の感想記において、「使い勝手も素材も空間も申し分ない。住んでいる人も幸せそうだ。ただ建築はそれだけでいいのだろうか。何か冒険というものが足りない気がする。建築が文化として発展するには、この部分が大切である。」と言っています。私もそう思いますが反対の気持ちもあります。その冒険の犠牲になるのはクライアントです。その犠牲なしで建築が文化と認識される日がいつの日か来るのでしょうか。あまりにもてはやされている建築はその点から開放されていない気がします。建築家の一人よがりが背景に見えるのです。

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by hokkaido-jia | 2008-09-01 05:00 | 北の建築家たち Vol.64


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