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巻頭 Vol.64
支部長就任挨拶
日本建築家協会北海道支部 支部長 豊嶋 守

巻頭 Vol.64_b0117713_11511676.jpg 6月より支部長に就任して早や3ヶ月が過ぎました。JIAも出江寛会長の新しい活動方針と共に新しい改革が一歩ずつ進められています。専務理事の選定については、紆余曲折の結果7月18日の臨時理事会に於いて森田嘉久さんが次期専務理事に選任されました。新専務理事のこれからのご活躍を心から祈ると共に、改革への新しい視点と行動力が期待されます。

 本部の新しい改革として、まず交通費の削減を目指し、TV会議システムの導入が決定されました。当初は北海道支部のある札幌時計台文化会館では、ビルの構造上光ファイバー回線工事への改良が非常に困難な状況であり、移転も考慮しましたが、ビル側の献身的なご協力の結果現在工事が進行中であり、9月上旬には実現可能となりました。今後は理事会・各委員会等の活発な会議に運用されていきます。私も先日8月26日の理事会で近畿支部・九州支部・本部との3ヵ処でのTV会議を体験しましたが、想像以上にスムーズに会議運営も進行し、臨場感なしでの会議は心理的に成立不可能ではないかとの一抹の不安が消えました。導入に際しては、本部から一体型スピーカーマイクとWEBカメラが支給され、支部のパソコンに接続して稼動する事となります。

 また出江会長のマニフェストの重要項目がありました確認申請時に設計契約書の添付を義務付けして、設計を専業にする建築家だけでなく、設計施工に属する兼業の設計者も同じ建築家として設計料を受領できる様に他の設計者団体や施工者団体と共に法制化を目指し、設計料のサービス化を無くするシステムの構築です。これにつきましては、設計業務環境改善委員会が発足し活発な活動が開始されました。北海道支部からは圓山前支部長が支部委員長としてご活躍されており、今後各地域ごとに建築関係団体五会、並びに諸官庁との折衝が具体化されて実現化へ一歩一歩進んでいる状況です。

 その他、資格制度オープン化の問題、UIA東京大会開催準備等、数々の諸問題がありますが、何と言っても会費改訂が最大の問題です。
 北海道支部としては、本年度は皆様の努力と協力の結果、支部20周年記念事業の建築家展が大好評で成功裡に終了し、当初予定していた事業費の積立金を使わずに事業を終える事が出来ました。その積立金を支部活動に充当する事で、本年度は何とか支部財政が厳しい中にあっても、各委員会活動をギリギリの形で一年を乗り切る方針で会費値上げを避ける事が出来ました。しかし、次期からは本部からの支部運営費+格差調整費の確定金額の決定後の検討になりますが、支部として意義のある活発な活動を展開するには、活動費を会費とは別枠でご協力頂く方法が濃厚になってきました。全国の他の支部では、以前より北海道支部とは異なり各県単位で地域会の存在があります。支部とはやや独立した形で活動が展開され、地域会としての活動費を其々の地域で独自に定めて費用の協力を会員にお願いしています。北海道支部としては9月中にもこの大きな問題の解決策を会員皆様と共に検討し、決定をしなければなりません。

 次に支部としての新しい展望を少し書かせて頂きます。7月に函館そして旭川を訪問し、会員の皆様から現在の状況と希望・不満などの貴重な意見を沢山頂きました。意見の共通点としては、事業の殆んどが札幌主体で行われ、講演会・講習会・展示会等の情報が地方へ伝わってこない不満と、JIAに入っている意義が見えてこない不安の2点が意見の大半でした。若い有能な建築家にJIAを紹介するにもそれらの充実が必要であるとの事でした。早急な解決策として札幌での講演会・講習会・見学会等はビデオカメラで撮影し、DVDライターでDVD化をして各地域へ送付する事としました。先日機械の導入も終わり9月からは殆んどの情報をお伝えする事が可能となりました。

 もう1点の意義はタイムリーなJIA本部及び支部の活動内容と建築に関する豊かな情報提供が大切であると思います。特に今年は11月28日に改正される新しい建築士制度については、支部内部で充分その内容を詳細に把握し、担当の委員会を決めて勉強会を開きながら、諸官庁と連結して正確な情報を伝える必要があります。

 また7月8日の正副委員会議では、新たに建築技術デザイン委員会を発足させ、初代委員長を小室雅伸さんにお願いし、8月4日には第1回として「コロンブス工法」施工現場見学会が開催されました。建築のデザインと技術の研鑚にこの委員会に期待と夢が膨らみます。
 建築設計及び監理、業務契約上等の法的な紛争も身近で頻繁に起こってきています。これらについても数名の弁護士さんにお願いをして近日中に勉強会を企画し、契約書の内容、時期、支払い条件を含めた専門的な意見を積極的に取り入れたいと思っております。
 会員相互の交流も大切な情報の1つです。支部には長い年月に渡って建築を真贄に造りつづけてこられた諸先輩の方々が沢山おられます。月に2回ほど会員が集い建築論に限らず、人生論や夢も含めたお話をゆっくり語って頂く会も年内にはスタートしたいと考えております。

 最後になりますが、10月16日からは建築大会2008東北が「風土・建築・まち」と題して仙台で開催されます。支部と致しましてもすぐ隣りの支部での大会ですので、皆様多数の参加を宜しくお願い致します。
 皆様、今後共JIAの積極的な活動にご協力の程宜しくお願い致します。
by hokkaido-jia | 2008-09-01 12:00 | 北の建築家たち Vol.64
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